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化学部会 2018年度「化学部会」活動方針

2017年7月29日

Ⅰ. はじめに

 2017年3月期の化学産業は、原料価格や為替が比較的安定し、過去に例がないほどの石化製品、基礎化学品の好況に恵まれたなか、機能性樹脂や医薬品・医療機器や農薬などの海外販売も増えました。さらに低採算事業の構造改革も一巡し、大型の損失計上が一段落したことにより、純利益が過去最高となりました。

 一方で2018年3月期については、英国のEU離脱問題や米国新政権の政策動向に対する懸念の他、中東や朝鮮半島における地政学的リスクの高まり等により一層不確実性を増しており、総じて慎重な見方をする傾向が強くなっています。

 私たち化学産業を取り巻く環境は刻々と変化しており、様々な課題が山積しています。石油化学においては、「北米のシェール革命や、中東の化学産業への投資拡大、中国の石炭化学の動向による供給面におけるリスク」や「中国の化学製品需要の減退、日本国内の需要減少による需要面におけるリスク」等があります。

 また、機能性化学品においては、ユーザー側の製品サイクルの短期化、市場規模の拡大に伴う新興国メーカーの参入、日本企業間の競争激化等により世界市場でのシェア低下と素材自体のコモディティ化が加速しています。

 これらに加え、産業部門で鉄鋼業に次ぐ2番目に多くのCo 2を排出している化学産業は、パリ協定 「2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際的枠組み」の発効に伴う今後のさらなる排出削減への対応が求められます。また、IoT、ビッグデータ、AI(人工知能)などの第四次産業革命がもたらす影響による就業構造の転換に対応した人材育成や労働移動への対応など、課題を挙げればきりがありません。

 JEC連合「化学部会」では2017年度も引き続き「単組支援」「産業政策」「組織拡大」を基調に活動を進めてきました。「単組支援」については、従来から開催している「業種別グループ会議」や「単組書記長会議」「地方研修会」について内容の充実を図りました。また、加盟単組からの各種相談や講演依頼、調査依頼にしっかりと応えていくことに加え、諸事情により部会主催の行事等に参加が難しい単組へは、部会役員が加盟単組への訪問オルグを実施し、意見交換をおこないました。

 「産業政策」については、昨年に引き続き業種別グループ会議を通じて、加盟単組から「産業や企業が抱える課題等」についての意見集約を行い、JEC総研と協働で政策要望事項としてとりまとめました。今後、経済産業省や民進党に要請を行い、要望に対する対応状況を確認し、加盟単組へのフィードバックについて地道に取り組むことで、雇用基盤の安定確保につながる「産業政策」活動を少しずつ、定着・充実させていきたいと考えています。

 「組織拡大」については、1000万連合の実現に向け、部会執行委員単組を中心に、グループ会社の組織実態調査を行い、化学部会組織拡大ターゲットを定め、産別加盟や組織化の呼掛けを行いました。また、組織局や地方連合との連携により、いくつかの化学関連の労働組合に産別加盟を呼掛けました。

 なお、昨年連携を解消した化学総連については、当初「化学総連プロジェクト」を立ち上げ個別単組への勧誘を模索しましたが、連携解消後大きな状況変化はなく、現段階では時期尚早と判断し、JEC連合の産業政策など活動の充実に注力することとしました。化学総連とは同じ目標に向かって、再び連合運動への参画を前提に、融合・連携できることを望みます。

 日本の化学産業は、製品出荷額が約43兆円と輸送用機械器具に継ぐ2位であり、雇用者数も86万人と全製造業の11.6%を占めるとても重要な産業で、様々な製品や原料で国民生活に密着していますが、今一つ社会への影響力や認知度が低く残念で仕方ありません。

 日本を支える極めて重要な基幹産業として、今こそ私たち化学産業の労働者は、その自信と誇りを持って、様々な課題の克服にチャレンジしていくべき時です。2018年度も引き続き、同じ産業で働く仲間が団結し、雇用の基盤である化学産業を将来にわたって維持・発展させていけるよう、しっかりと前を見つめ、引き続き「単組支援」「産業政策」「組織拡大」を基調に活動を展開していきます。

 今まで以上にコミュニケーションを充実させ、加盟単組のニーズを的確に把握し応えていくなかで、加盟する意義をより感じられるよう、また、組織外からも評価してもらえるよう、部会活動を充実させていきたいと考えています。加盟単組の積極的な参画をお願いします。

 

Ⅱ.運動の基調と具体的な活動

 JEC連合中期ビジョン第3ステージでは、部会が主に取り組むものとして『業種別部会としての効果的な活動の推進、加盟単組との連携・支援、賃金などの労働条件に関する取り組み、産業政策活動、組織拡大の推進』が掲げられています。化学部会では、本年度が最終年度となる中期ビジョンの実現に向け、引き続き「単組支援」「産業政策」「組織拡大」を運動の基調と位置づけ活動を進めていきます。

1. 単組支援

 単組が進める様々な活動のなかで生じる課題・問題の解決に向け、個別単組からの相談対応や、各部会活動による単組間の連携を強化することで、部会と単組や単組間の繋がりを基本としたネットワーク型組織の充実を図ります。さらに、加盟単組のニーズにそった労働条件調査の実施と報告による情報共有を行い、加盟単組の支援活動を進めていきます。

【具体的な支援活動】

1)業種別グループ会議 2)単組書記長会議 3)地方研修会 4)個別単組支援

 【活動の目的と進め方】

1)業種別グループ会議

 業種別の情勢や諸課題の認識共有、企業・労組の諸制度等の情報交換を主に、単組間の繋がりをより深め、総合労働条件の向上と産業政策の推進を目指し活動を進めます。

① 「基礎素材」「機能化学品」「農薬肥料」「無機中間体」「油脂食品」「窯業カーボン」の6グループで構成し、各担当役員を定め、自主的に活動を進めます。

② 開催は年2回とします。(第1回:12月〜翌年1月、第2回:6月〜7月)

③ 開催場所や開催日は、各グループで調整のうえ決定します。

④ 各業種に特化した産業政策や産業課題に繋がる学習会の開催を検討します。

⑤ 業種別グループへの複数エントリーに加え、業種にとらわれないオープン参加も可としながらより多くの加盟単組の登録による会議の活性化を目指します。

2)単組書記長会議

単組書記長間の情報交換や交流により、加盟単組間の繋がりを深くすることを目的に活動を進めます。

① 開催は年2回とします。第1回_(未定) 2017年11月12日(日)〜13日(月) 予定第2回_(東京) 2018年_5月25日(金) 予定

② 単組のニーズに沿った講演会・学習会を開催します。

③ JEC連合「賃金・労働条件実態調査」と重複しない労働諸条件や諸制度のニーズを絞り、単組書記長による調査の実施と情報の共有化を図ります。

 3)地方研修会

地方研修会を開催することにより、そこに集う単組や支部間の仲間との連携強化に努めます。

① 開催は年1回とし、参加しやすさを考慮し

た開催地を選定します。 (西日本) 2018年_4月21日(土) 予定

② 時節に合ったテーマで研修会を開催します。

さらに、事業所見学も視野に入れて検討します。

③ 参加単組同士の情報交換を行い、交流を深められる場としていきます。

4)個別単組支援加盟単組にとって、より頼りになる産別として顔の見える単組支援を行います。

① 加盟単組からの各種相談は、JEC連合の各局と連携を図り速やかに対応にあたります。

② 個別の調査依頼は、内容を精査したうえで、速やかに加盟単組に対する調査を行い、調査結果は依頼単組の固有のものとせず、加盟単組に対しフィードバックするとともに、将来的に活用できるようデータを蓄積していきます。

③ 近年、諸事情により化学部会の活動に参加が難しい単組に対して、単組訪問オルグを行います。

④ 加盟単組からの講演依頼は、窓口を部会書記長とし、要望に応えるよう取り組みます。

 2. 産業政策

 「雇用の安定確保」「職場の安全・衛生の確保」「総合労働条件の維持・向上」には、「産業の活性化」「企業の健全な発展」が極めて重要です。そのためにも、化学・エネルギー産業の結集である産業別労働組合として、化学部会が進める「産業政策」の取り組みは、加盟単組のみならず、国内全ての化学産業にとって大きな役割を担っています。今後も、そうした認識のもと活動を進めていきます。

【具体的な産業政策の取り組み】

1)産業政策要望 2)各業界団体との連携 3)政治活動

【取組みの目的と進め方】

1)産業政策要望の取り組み化学産業の様々な課題解決に向け、積極的に産業政策の取り組みを進めます。

① 業種別グループ会議において、JEC総研と共同で産業や企業の抱える課題を把握した上で、内容を精査し産業政策要望として取纏めます。

② 単組代表者会議において、産業政策要望の内容確認と、レビューの報告を行います。

 2)各業界団体との連携

働く者を軸とした産業別労働組合と、企業側の意見を取纏めている業界団体と連携して産業政策要望に取り組みます。

① インダストリオール・JAF化学委員会と連携を図っていきます。

② 連合加盟各産業別労働組合内の化学部門との連携を模索していきます。

③ 日本化学工業協会、石油化学工業協会、塩ビ工業・環境協会、日本ソーダ工業会など、課題を共有する業界団体との連携により産業政策の充実を目指します。

④ 多業種に及ぶ化学部会の課題解決に向け、他業界団体と連携の幅を広げる検討を行います。

3)政治活動

産業政策や労働環境全般の諸課題の解決に向け、我々の思いを国政に伝えていくため、国会議員との連携を深めながら活動を進めます。

① 民進党内で設立された「化学エネルギー政策推進議員連盟」との連携を深めていきます。

② 選挙活動については、JEC連合本部の方針に従い、部会として対応を図ります。

 

Ⅲ. 組織拡大

 連合は、1000万連合の実現により、労働運動の復権を図り、すべての働く人々とその家族の幸せに向けた「働くことを軸とする安心社会」の構築、ならびに政策・制度の実現力のさらなる向上を目指しています。JEC連合化学部会としても、化学産業で働くより多くの仲間を結集することにより、社会における影響力を高め、私たちの雇用基盤である化学産業の安定・発展を目指していきます。

【具体的な組織拡大に向けた取り組み】

 産別未加盟組織への働きかけ、契約労働者・雇用延長者等の組合員化、未組織労働者の組織化

【取り組みの目的と進め方】

 今年度、各加盟単組の組織実態調査を実施し、組織拡大に向けた取り組みを行います。

1) 加盟単組の関連企業と組織実態調査を行います。

2) 調査後、組織拡大に向け、当該加盟単組と組織局や各地連と相談しながら取り組みます。

3) 現状の業種に当てはまらない単組のニーズを調査しながら、産別加盟の有無を問わず、情報交換会の開催を検討します。

4)産別加盟検討中の単組に対し、化学部会の開催する活動にオブザーバー参加を促します。

 

Ⅳ. 2018春季生活闘争の取り組み

 JEC連合の方針を基本に、化学部会2018春季生活闘争方針を単組代表者会議で確認のうえ取り組みます。

1)春闘要求および回答の日程を、JEC連合の指定日に合わせるよう努めます。

2)JEC連合「賃金・労働実態調査」へ参画を徹底します。

3)化学部会2018春季生活闘争方針に基づき、全加盟単組の総合労働条件の向上に寄与するよう努めます。

4)化学部会独自の春闘状況報告をJEC連合本部の春闘報告に集約できるよう検討します。

5)化学部会加盟単組の春闘交渉の一助となるよう、スピーディーな情報共有に努めます

 

Ⅴ. Rebalance2020の実現にむけた取り組み

 仕事や生活において、男女が互いを尊重し、社会のあらゆる場において共に活躍し、そして、誰もが働きやすく、仕事にやりがいの持てる社会の形成に向け、JEC連合が進めるRebalance2020の実現に積極的に取り組みます。

1)Rebalance2020の活動を各単組に浸透させることを目的とした学習会等を企画します。

2)『若年層フォーラム会議』の開催を検討し、Rebalance2020に関連する企画を模索します。

 

Ⅵ. その他の取り組み

① 労使懇談会業種別労使間の交流や情報交換を通じ、加盟単組ならびに企業間の連携強化を目指します。

1) 開催は年1回とします。 (東京)_ 2017年10月12日(木) 予定

2) 産業政策や労働政策を中心に、時節にあったテーマで研修会を開催します。②_単組代表者会議化学部会の活動に関する経過報告・活動方針、さらに産業政策要望の内容について確認および決定を行います。

1) 開催は年2回行います。 第1回(東京)  2018年1月12日(金) 予定 第2回(西日本) 2018年6月15日(金) 予定

2) 時節に合ったテーマでの講演会を行います。③情報の共有と提供今後も、JEC連合ホームページやメールを主に活用し、情報の共有と提供に努めます。

 

以 上